今年のNPBペナントレース前半を終えて感じること

2025-7-22(AYSA西部部会会員 MYZ)

 昨日のセ・パ6試合でオールスター前の前半戦が終了した。パリーグはまだしもセリーグはどうしたのだろう?勝率5割以上を維持しているのは阪神(タイガーズ)の1球団のみである。それも圧倒的なゲーム差で首位を独走している。それを許している5球団がだらしないと言えばそれまでだが?この状態になるには様々な要因が考えられよう。

 まず最大の要因は好敵手であった巨人(ジャイアンツ)の対阪神戦の連敗(昨日の対戦で5勝13敗)だろう。それは交流戦前の主砲岡本和真の怪我(防げる怪我ではなかったのか?)による長期離脱は大きな痛手であった思う。それは現用の選手だけでは相手側の投手からするとホームランを警戒せずにバッターと対峙できるのである。この気持ちは投手からすると大きい。その点、阪神は3番に森下、4番に佐藤、5番に大山とホームランを打てるバッターがクリーンアップを固めている。ホームランを警戒するあまり3番の森下にフォアボールを出し、4番の佐藤にホームランを打たれるケースがよくある。特に1点差ゲームではその傾向がもろに出た。対阪神戦では1点差で負けたゲームを何度も見せられた。若手の経験の浅い選手はここぞという時のチャンスに弱い。ここで打てばレギラーが取れるのにと思うが本人達も悔しいだろうがファンもそれが続くとストレスもたまる。やはり数多く試合が進んでくると一発で勝敗を決める長打力のある選手が育っていなかったことに悔いはあるだろうが、それは指導者の責任なのかもしれない。そしてそのことをカバーするのがベテラン(坂本・丸・長野)であろうが、その働きはもう一つ、その衰えは隠せない。打撃部門(打率・打点・ホームラン・四球・盗塁等)の個人成績を見ると、上位を阪神の選手が独占している。他のチームと何が違うのだろうか?もちろんホームランや打点は従来からライバルだった岡本やヤクルトの村上選手が怪我で出遅れていることもあるが、阪神の佐藤選手が独走し気持的にも余裕のある状態で打撃に専念できていることもあるのだろう。

 さて、巨人のこの前半戦の戦い方を野球評論家は酷評している。ある大御所からは「巨人にミラクルの可能性なんてこれぽっちもない。ファンはもっと怒るべき!」と言われている。過去2度ミラクルは起こっているが、その時と状況が違うような気がする。若手の台頭はあるもののまだ力不足(阪神を脅かすまでの力がない)のとベテランの諦めムードが漂っている気がする。それとクライマックスシリーズに進出する為に2・3位狙いに戦法を変えることである。過去、首位独走中のチームに他の5球団がエース級をぶつけて包囲網を作るのだが、それも今は難しい。 
 私は、子供の頃から大の野球ファンであるし巨人ファンである。ここ数年は巨人(ジャイアンツ)の試合(ナイター・デーゲーム)は欠かさずテレビ観戦している。今年の前半戦は数多く悔しい思いをさせていただいた。最初は相当ストレスもたまっていたが最近はこのようにだらしない試合に諦めのムードの状態(ストレスを感じない)にある。

 ところで前半戦のNPBの戦い方や課題など感じたことを記してみる。
まず、NPBとMLBとの違いである。どうしてもMLBをテレビ観戦するとNPBのスケールの小ささが気になる。特にセリーグはボールが飛ばないのか少ない得点の接戦が多い。接戦は良としたとしても、少ない得点では野球の醍醐味が感じられない。

 それとセリーグとパリーグとの交流戦である。特に今年は上位6チームパリーグが独占。セリーグはすべて負け越しとなっている。それにはいろいろ要因があげられているが一つはDHの導入だろう。セリーグはDH制を採用していないのでどうしても投手力で見劣りする。パリーグの投手は150キロ以上を投げるのが当たり前になっている。パリーグの投手がセリーグにトレード出されて成功している選手は何人かいる。それほど技量が違うのだろう。

 それと巨人戦がお宝ではなくなってきていることである。野球のファン層の広がりがある中、それぞれのチームの特色を生かしたチーム作りや球団づくりをしていることであろう。例えば日本ハムのエスコンドフィールドの運営等、ファン層も単に野球だけでなく他の楽しく過ごせる場所を提供する総合エンターテイメントも必要になってくるのだろうし、それが既に始まっている。確かに巨人は過去の戦績の蓄積で今までファンを繋ぎとめてきたがこれからはそうはいくまい。そのまま胡坐をかいていては少しずつファン離れが起きてくるのは必定である。昔の蓄積だけでは若いファン層を引き留めるのは難しい。今は何とか私達の年代のシニア層(昔の強い巨人への望郷)で持っているのだろうが、どうだろうか?

 さらに、最近の猛暑でも選手を苦しめている。セリーグは野外球場(広島。横浜、ヤクルト、阪神)が多い。特に広島はこの猛暑に痛めつけられている。今後はこの解決策を考えないと選手が気の毒である。

 以上、前半戦を終えて私なりの苦情や思いを述べたが、いずれにしても私は根っからの熱狂的な巨人ファンである。オールスター明け後、広島とのマツダスタジアムでどんな戦い方をするのか阿部監督の采配に期待したいものである。

(完)

今年のNPBペナントレース前半を終えて感じること」への2件のフィードバック

  1. myz 投稿者返信

    OKNさんへ
    コメント有難うございます。昨日はオールスター明け後の2連戦。さすが阪神(タイガース)戦力が揃っています。当面の敵DNAを力づくでぎゃふんと言わせましたね。それに負けじと巨人(ジャイアンツ)は広島に連勝。なんとか2位は確保していますがタイガースとは未だ10ゲーム差、敵が転げ落ちるのを待つしかないですね。(自分の方が先に転ばない事を願いたいものです)今週からの夫々の6連戦、これが終わってどうなっているか楽しみにしましょう。(MYZ)

  2. okn 返信

    セントラルリーグは1強5弱の状態で面白くないですね。阪神ファンは余裕で応援しているでしょうが後の球団は3位以内を目指すことになるのでしょうか。プロ野球の人気にも関わってくると思いますのでなんとか頑張って差を縮めて欲しいですね。

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