2026-2-18(AYSA西部部会会員 USI)
はじめに

私達は元気で過ごしているときは、何の問題も無いように思っていますが、一旦健康・仕事・人間関係などのトラブルに見舞われると、すぐトラウマに捕らわれたり、鬱の状態になったり、こころが挫けそうになることが多いです。そのようなときに気持ちが落ち込むのは仕方が無いとして、大事な事は早く元気な状態に回復する事です。こころの回復力を持つことを「レジリエンスを高める」と言います。「レジリエンス」は心理学の分野での用語ですが、最近では企業の構成員のレジリエンス強化が大切であることが認識されてきて、経営学の分野でも社内教育のコースの一つとなっています。
私は地元のフロンティア大学の三島准教授(専門は心理学)と協働して、2024年度と2025年度の2年間に、レジリエンス強化を目指した「こころを語る会」を合計6回、開催してきました。主催団体は私が理事を務めているNPO法人「宇部環境コミュニティー」であり、後援・協賛は宇部市教育委員会、NPO法人AYSA(山口県アクティブシニア協会)西部部会、宇部フロンティア大学でした。特にAYSA西部部会のメンバーの方々から多くの参加をいただき、ありがとうございました。ここでは2年間に渡る「こころを語る会」の活動概略を述べたいと思います。
活動概略
1.Active Book Dialog
2024年度は Active Book Dialog (超参加型読書会)と言われる手法を取り入れた読書会によって、こころを語り合う実績を作り出しました。ここでは短いエッセイを読んで、その内容と考えた点を数枚の画用紙に書き、参加者の前で発表してもらいました。エッセイとしては、心理学者の河合隼雄先生、哲学者の鷲田清一先生、医師の日野原重明先生の著書から選びました。参加者は毎回同じメンバーではありませんでしたが、回を重ねる毎にリピーターの数も増え、お互いの意見交換も活発になってきました。
2.レジリエンスの強化

2025年度になると、徐々に「レジリエンスの強化」に焦点を合わせた取り組みを意識して、心理学の色々なワークとレジリエンスの評価も取り入れることを意図しました。また、参加者の活発な意見交換が可能になるような機会を積極的に設けました。
3.レジリエンスを評価
各参加者のレジリエンスを評価するために、心理学の分野でよく用いられる質問項目について、希望者にはアンケートに答えていただき、第1回目(7月と第2回目(12月)の評価結果を個人的に比べていただき、自分のレジリエンスがどの程度のものなのか、また数ヶ月の間にレジリエンスの向上が認められたのかどうかなど、自己評価を行っていただきました。
4.レジリエンス向上のためのワーク

毎回、レジリエンス向上のためのワーク(例えば、リラクゼーション呼吸法、セルフコンパッション(自分の苦しみや哀しみに気付き、慈しみ和らげる心を持つこと、感謝の心を持ち週1回は感謝の日記を付けること)などを実施してきました。
5.「ナラティブ・セラピー」や「コラージュ」
「ナラティブ・セラピー」や「コラージュ」手法を用いて、1枚の絵や写真から物語を紡ぎ出す(物語のワーク)、あるいは複数の写真等からコラージュを作成して参加者の前で作品の趣旨を説明すること、等を実践しました。特に物語を創作して参加者の前で発表することは、こころのセラピーとして有効だと思われ、参加者も積極的な発表の機会と、意見交換を楽しみました。
メッセージ
以上のような「こころを語る会」の活動を通して、私は参加者各位に次のようなメッセージを送ることを心がけてきました。
- 人生において楽しいこと、幸せなこともあれば、辛いこと、不幸だと思うこともあります。どんなに辛くても生きていることが、死ぬよりも圧倒的に素晴らしい。
- 過去の出来事、現在の状況をどのように観るのかは、あなた次第です。
- 逆境から回復するには、心のしなやかな回復力(レジリエンス)を持つことがキーポイントだと思います。
私のモットー
私のモットー(あるいは生き方のコツ);
- 物事に真摯に向き合うこと (これが基本です)
- 人は一人ではない。人との絆を広げ、深めていくことが大切です。
- 多少無理だと思っても、「○○を何時までにやり遂げます」と約束して、努力する。(自分にプレッシャーをかける)
- 人に優しくする
- 自然科学、心理学、哲学、宗教について、興味を失わず生涯教育として取り組む。
- 自分の心に神様(あるいは仏様)を見つける
- 日々を幸福であると感じつつ、生きていく
おわりに
- 参加者数は15名~20名程度で推移して、毎回半数はリピーターでした。また年齢層も高校生や大学生などのユース層から現役・シニア層まで幅広く分布しており、こころを語り合う際には異なった年齢層の意見が大変参考になりました。
- こころに関する内容なので、プライバシーには特段の配慮を行いました。そのため、用心しすぎた面もあったかと思いますが、参加者各位はご自分の内面のセラピーや、レジリエンスの向上に役立ててくださったと思います。
- 最後に、「こころを語る会」に参加していただいた方々の、幸せな将来をお祈りいたします。
(USI)
