2024-5-23(進行/記録 AYSA西部部会会員 MYZ)
1.日 時:
R6(2024).5.23(木) pm1:30~pm3:30
2.場 所:
宇部市市民活動センター2階会議室
3.出席者:
HYS,ASD,ATK,USI,KNK,KTM,SMI,TSM,MYZ,MYM,MRN(11名)
セミナー
テーマ「消滅する中国政府の『打ち出の小槌』、GDP拡大を支えた『土地神話』が終るとき」
~何故「土地財政」という錬金術が生まれ、何故「土地バブル」がはじけたのか?
これからどうなるのか?~
講師:HYS氏(AYSA西部部会会員)
概要
1)その歴史と背景
ⅰ)中国の戸籍制度 ⅱ)中国共産党の土地政策の変遷 ⅲ)合法的な「土地財政」政策への舵取り
2)余剰資金による大規模投資で成長を続けた中国とは(1980年代後半から2010年代)
3)地方政府の会計(一般会計そして一種の特別会計「政府性資金」への偏り)
4)「土地財政」錬金術の仕組み
5)2020年夏の3つのレッドライン(三道紅線)とは
6)「土地財政」に頼る成長の終焉?
7)中国不動産バブルの崩壊(成長の終焉)
8)負の連鎖(政府の財政悪化、隠れ債務)
9)中国経済の現状(不動産不況、地方政府の過剰債務、シャドーバンキングの実態、人口減少、地政学的リスクで外資の衰退・・・・・・・・・)
感想
講師がこのテーマを選んだ背景(科学分析の仕事での中国の経験、退職後の「留学生サイト」の運営による中国留学生との交流・・・等により)から、予てより今日の中国経済動向に関心があったとのこと。中国は日本の近隣国である。歴史的・文化的に見ても日本との深いつながりがあり、それぞれに影響を受けている。バブル崩壊による日本の失われた30年は彼らも学んでいるはずである。会員から様々な質問や話題が提供されたが、やはり日本とは政治の統治形態が異なり、現在の共産党一党(習近平)支配(様々な地政学的リスクの存在)による大国中国経済を理解するのは中々難しい。今回のテーマは、今中国経済で「何が起きようとしているのか?そのしたたかさにはどのようことが存在しているのか」を示唆する内容として、そのことを垣間見るセミナーであった。 多謝
HYSさん、AYSA西部部会5月例会のセミナー、ありがとうございました。
詳細な資料を用意され、また当日のお話をコンパクトにまとめられて、大変興味深く拝聴いたしました。中国は日本に接近した国であり、私たちも政治経済の影響を強く受ける立場にあるので、強い関心を持っています。HYSさんはご自分の経験と中国との関わりの歴史から、この度のお話をAYSAメンバーに伝えたい、あるいは伝えなければならないとの思いが強いのだと理解しました。
人それぞれに、中国との関わりの歴史があり、それぞれの関心の持ち方があると思います。私も中学生の担任の先生(ばりばりの日教組)から、「今から40年たったら日本は中国に追い越される」と聞かされていました。文化大革命の停滞のため多少その時期が遅れましたが、1978~1979年の鄧小平による改革開放の時代を経て、中国は大きく変わりました。共産党一党支配の国は権力の集中が起きやすく、現在の習近平の時代にはますます独裁者の様相が強まっています。独裁者の国は周辺国への侵略の牙を剥きやすく、ロシアと同様にその将来を危惧するところです。
HYSさんも今回のセミナー内容の詳細を掲載しない判断を示されています。HPにも書き辛いところですが、当日はいろいろな意見交換ができたことを有り難かったと思っています。
(USIより)